北朝鮮の誇り高きアガシを求めた苦難の行進-閉ざされた国の麗しき美女と交わる旅-
■北の美女たちへの片想い 祖母が亡くなって、3年になる。
戦争で夫を亡くし、空襲中に父を生んだ自分の祖母は日大病院で用務員を定年まで勤め上げ、女手ひとつで2人の子供を育て上げた。
「人に迷惑をかけるな」が口癖のどこにでもいる普通のおばあちゃんであり、日本人だった。
自分は親が共働きだったので、子供の頃の思い出といえば祖母と過ごした時間ばかりが思い出されるのだが、普段は温厚でいつも笑顔を絶やさないおばあちゃんが一度だけ自分に見せた、ある表情が今も忘れられずにいる。
ふ