写真家と。釣りのある風景と。 ~美しい日本をもっと体感したい~

 僕はカメラマンです。

 釣りに関わる仕事についているわけでもなくただの釣り好きです。そんなカメラマンである僕が、大好きな釣りに頻繁に行くようになって、僕の友達に伝えたくて、写真や動画を撮るようになりました。その動画を見た編集者から今回のお誘いがあり、せっかくだから僕のメインフィールドである関東の3大ルアーフィッシング【バスフィッシング(ブラックバス)、トラウトフィッシング(ニジマス、ヤマメ、イワナ)、シーバスフィッシング(スズキ)】について綴っていこうというのがこの連載の趣旨です。
 みなさんに”釣りでしか見れない景色”とともに、”釣りの楽しさ”を伝えていければ、と思っています!

【第1回目記事】写真家と。釣りのある風景と。 ~すべては釣りが好きであることから始まった~

―いよいよ釣りには最高の季節が始まりましたね。

 気温が上昇し、魚たちが元気になる季節。なにより僕が釣りに行きたくてしょうがないという衝動にかられる季節でもあります。
 僕は季節によって狙う魚を決めていて、春の釣りは渓流のトラウト(マス類のこと)を釣ることが中心になってきます。

 なぜならば、自然のなかで釣るトラウトには禁漁期間が設けられている場所が多く、年中いつでもどこでも自由に釣っていいい魚ではないからです。
 そして、春先は禁漁が解禁される良いタイミングとなっている上に、夏の高水温を嫌うトラウトはGWあたりが釣りやすい最高の時期なんです!

 渓流のトラウト釣りのメインターゲットは岩魚(イワナ)や山女魚(ヤマメ)。30センチ以上のイワナ、ヤマメのことを尺イワナや尺ヤマメと言って、それらを狙うにはポイント選びが重要になってきます。

 一般的にイワナは渓流の最上流部にいて、ヤマメはそこよりは下流に生息しています。
 水中を泳がせる必要のあるルアーで狙いやすいのは水深が浅く川幅が狭い場所にいるイワナよりも、ある程度水深があり川幅が広い場所にいるヤマメを狙ったほうが釣りやすいです。

 今回はイワナとヤマメの写真しかないですが、他にもニジマス、アマゴ、ブラウントラウト、レイクトラウトも川や湖で人気のトラウトです。同じヤマメでも海に向かい巨大になり体の柄も様変わりして産卵の為に帰ってくる(降海型)サクラマスやアマゴの降海型のサツキマスは釣るのが難しいために憧れの魚で、僕もいつかは釣ってみたいと思っています。

 北海道にはアメマス(エゾイワナの降海型)、オショロコマやイトウも生息しており、美しい魚達を追いかける“僕の旅”はこの先も続いて行くのは間違いないです。

釣りは“美しい日本”との出会いがいっぱい

 渓流釣りは美しい魚に出会うというだけではなく、水の中に入って流れや水温を感じ山の木々に囲まれて釣りができるという自分がやっている釣りの中では一番自然を体感しやすいのが魅力です。

 もう過ぎてしまいましたが、桜の季節には山に咲く桜に囲まれ、なんとも贅沢な景色の中で釣りをすることができました。

 これも僕にとっては”釣りが好きである”ことがゆえの出会いであり、美しい日本を堪能できました。

 渓流釣りの場合、釣り場が沢山あるのでなんとなく行く場所は決めて向かい、現地で出会った方などから情報を聞いてポイントを決めて行きます。

 先月もはじめに入渓した場所で全く釣れず、現地で日向ぼっこしていた方に聞いた情報を元に入った場所で山女魚(ヤマメ)と尺岩魚(イワナ)が釣れました。

 今回はいただいた情報通りにたくさんの魚が釣れましたが、釣果がなかったとしても初めて見る景色との出会いや今までにない体験ができることは素敵だし、釣れなかった場所としてデータに残せるのでなんら問題ないです。

仲間との釣りは格別

 今回、一緒に釣りをした仲間がいました。川の陸っぱり(岸からの釣り)シーバスをライフワークのように通い続けるナオキ。

 彼も幼少期に父親に釣りに連れて行ってもらい、大人になって、超どっぷり”釣り好き”になってしまった人。昨年だけでも200日はシーバス釣りに出かけているようだ。

 ナオキは元々、チヌ(黒鯛)のヘチ釣り(防波堤などの岸壁にエサを落とし込んで釣る釣り)が好きで以前はよく一緒に連れて行ってもらっていたが、チヌは臆病で足音や話し声で逃げてしまうから、と言って、ふたり別々の場所で釣りをする放ったらかしスタイル。(せっかくいっしょにいっているならもう少し会話をしたい僕…。)

 そんなナオキが僕のやっているルアーフィッシングをやるようになった。ナオキは毎日のように近所の河川でシーバス釣りに出かけ、あっという間に経験値を上げていっている。

 何かを習得する時に経験者に質問したほうが上達するのが早いと自分は考えるが、彼は現場に通い続けることで着実に、そして確実に進歩していっている。

 そんなナオキと先月も何度か渓流に出かけたのだが見事に尺イワナを釣り上げていた。もちろんその際も遠く離れた別々の場所で釣りをする放ったらかしスタイルは健在だ。

とにかく安全第一!これが水辺の遊びの基本

 渓流釣りは他の釣りに比べて注意点もたくさんあります。僕たちはウェーダー(※1)が腰くらいまで水に浸かって釣りをするので、足元が滑りやすく転んでしまう危険が伴います。場所によっては転ぶと溺れる危険もあり、ソール(靴底)の素材も何種類かあるので慎重に選び、気を使う必要があります。一般的にはラジアルソール、フエルトソール、スパイクソールなどがある。
※1 水中に入って釣るときに履く腰や胸まである長靴のこと。胴長靴。

 さらには僕はカメラバックを背負っていることが多く、より一層の安全性を確保する必要があります。転んでしまうとたいへんなので、超慎重に歩いています。

 また水深が深いところ付近の岩場などを歩く時は、渓流釣りでは見かけることはないですが僕たちはフローティングベストやベストタイプのライフジャケットを着て入渓する事もよくあります。

 とにかく安全第一!これが水辺の遊びの基本ですよね。

 もう一つ…。もうこれが一番イヤなことなんですが。熊です。

 僕はまだ対面したことはないのですが、友人が奥多摩方面で熊の親子に遭遇したって言っていたので、僕は奥地の釣り場に行くときは必ず友人と一緒に、と決めています。

 釣りは自然の中に入っていくのですから当然遭遇する覚悟と装備は必要です。北海道で熊に遭遇した釣り人がとっさに走って逃げてしまったという話を最近聞きました。無事に逃げられたとの事ですが、熊を見たら後ろを向いて走ってはいけないということはもちろんこの方も知っていたわけで、それでも走ってしまった。自分の場合に置き換えても反射的に逃げてしまうかもしれません。

 この他にも落石や転落など山の中で釣りをするのは他の釣りと比べて危険と隣り合わせということを肝に命じなければなりません。

スマートフォンでは撮れない絵

 渓流釣りシーズンと同じ時期にブラックバスのスポーニング(産卵)シーズンがあり、大物を狙える確率が高い時期です。

 渓流トラウトシーズン後にバス釣りに力を入れ、そして晩秋から東京湾ボートシーバスのコノシロパターンに移っていくというのが僕の年間釣行パターンと言えます。

 僕自身、季節によって狙う魚を決めているとはいえ、友人の釣りたい魚にも合わせて出かけることもあり、先月は4人で東京湾ボートシーバスにも出かけました。

 みんなで会話しながらの釣りにはボートシーバスが最適で、船長が釣れる場所に連れて行ってくれるのでポイントに着いたら投げるのみ。4人で60匹以上(最大70cm)の釣果でみんな大満足でした。

 どんな釣りでも一緒にカメラを持っていくとさらに楽しいです。

 スマートフォンでは撮れない絵は当然ありますからね。

海釣り公園で近づいてきた鳥を撮るもよし
ボートシーバスの際に飛行機を望遠で撮るもよし
陸っぱりのナイトシーバス釣りで高架を長時間露光で撮るもよし
雨が止むのを車の中で待っている際に外を撮るもよし

 釣って撮る!2つの好きなことが同時にできるのはやっぱり楽しい。僕は関東3大ルアーフィッシングが中心になるけれど、美しい日本をもっともっと体感したいのでこれからどんどん動き回って行きたいと思います。


執筆・写真/HARUHI (eisho kasuga  Q+A)
photographerとしメンズファッション誌『 Men’s JOKER』(休刊中)に関わる縁で今回のコラムを投稿。




この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

あざます!
62

KKベストセラーズ

出版社KKベストセラーズです。ここでは雑誌や書籍といった本だけではなく、私たちがお届けできる様々なコンテンツを魔球混じりに投げていきます。フォローしてもらえるとググッと上がります。どうぞご贔屓にm(__)m ■HP https://www.kk-bestsellers.com/

『Men’s JOKER』の部屋

トレンドから基礎知識まで“みんなの役に立つ”ファッション記事を!!
3つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。