見出し画像

「塵も積もれば山となる」人生の教訓がディズニーのパーク内には散りばめられている

夏休みど真ん中! ディズニーにお出かけする人もいると思います! そんな方々におすすめしたいツウな楽しみ方をここでは披露。こだわりが詰まったトリビア満載のディズニーの達人・みっこ氏の最新作『ディズニーがもっと楽しくなる 魔法のトリビア』に入りきらなかった未収録なネタをこちらで掲載していきます。今回は、“人生の教訓になる言葉”が実はパーク内に散りばめられている、というトリビアを。

パークの中にあるメッセージから学ぶ人生の教訓

 楽しい経験や夢の世界を与えてくれる東京ディズニーリゾート。しかし、楽しい経験だけでなく、「人生への教訓」や「深いメッセージ」が込められている場所も多くあります。 
 さりげない場所にひっそり書かれていたり、アトラクションの出口に書かれていたり…と様々。そんな心に響くメッセージをご紹介します。

■100ドル札の肖像画、ベンジャミン・フランクリンの格言

 パークの中にはジョークやこだわりの物語だけでなく、人生の教訓になる言葉も隠れています。そんな中、有名な「Time is Money(時は金なり)」などの格言を残した、アメリカの100ドル札の肖像画にもなっている、ベンジャミン・フランクリンの言葉がいくつか隠れています。

〇ワールドバザールに刻まれた「塵も積もれば山となる」

 ランドのワールドバザールに入り、左側に曲がると街並みが並んでいます。そこにあるピンク色の建物の二階部分のウインドウには「THE DOUBLE CHECK CO.」と書かれています。
ここは会計事務所。その名の通り、「二重にチェックする」厳しい会計事務所の様ですね。
 そしてその窓の下には「A PENNY SAVED IS A PENNY EARNED(1ペニーを節約する事は、1ペニーを儲けた事)」と小さく書かれています。
これは英語のことわざで「塵も積もれば山となる」の意味。厳しい会計事務所らしく、堅実さが伺えるキャッチコピーです。

〇村の生活の厳しさを物語るペグおばさんの姿勢

 ケープコッドにある、「アーント・ペグズ・ストア」。文字通りペグおばさんが経営する村の雑貨店です。このストアに入って、右奥の白い棚の上にはタペストリーの様なメッセージがあります。
 ここには「An empty bag cannot stand upright(空っぽの袋は直立しない)」と書かれています。直訳すると意味が分かりにくいのですが、これは「中身が無ければ上手くいかない」と言うことわざ。
 小さな漁村で厳しい生活を送るペグおばさんにとって、「蓄えは必須」という事が表現されているのですね。こうした格言が静かに刻まれているのもディズニーらしいこだわりです。

時間が経てば経つほどその意味が強くなるジョークがある

 パークに散らばる様々な細かなストーリー。小さなものから大きなものまで、そして誰もがすぐに気がつくものから、ちょっと調べないとわからないものなど様々です。

 これらのものはパークを楽しむ上では知っていても役には立ちませんが、その看板やプレートに書かれた意味を知ると、隠された物語が見えてくる場合もあります。

 その場所は、ショップ「スチームボートミッキーズ」がある建物の裏側部分。このエリアを流れる河、「ハドソンリバー」の方を向いている建物です。この古びた建物の上部には「THE NORTH STAR PHOSPHORUS CO.」(ノーススターホスホラス株式会社)と書かれた広告があります。

 これは元々古い建物として演出されているため、この広告は非常に薄くて見えにくいのですが、よく見ると「海上で傾いた船」と、その左側には「丸い光の様な物」が描かれています。

 そして、その会社名の下には「distressed(遭難した!)」、「Do not Forget(忘れてはなりません!」)、「Waterproof Signal Rockets(防水信号弾)」、「turning night into day(夜を昼に変えて)」という文字がありますが、近づかないとよく見えません。

 こちらの会社は、船舶の緊急時に発する信号弾などを扱う会社。ただ、これだけなら、英語が少しできる方なら見ればわかるお話です。しかし、ここにも隠れたジョークが…。

 この信号弾は一般的に、緊急時に発する重要な信号弾であり、その宣伝文句にもあるように「夜を昼に変える」程度の明るさが必要である事は言うまでもありません。しかしながら、そんな明るさを求める事が重要であるのにもかかわらず、この会社名は「NORTH STAR PHOSPHORUS(北極星・リン)」。

 まず北極星は誰もが知る道しるべになる重要な星。ただ、星の明るさとしてはさほど明るい部類ではなく、むしろ全体から見れば光が弱い部類。そしてPHOSPHORUSは「リン」の事。これは原子番号15の元素で、「青白い光を発する物質」の事です。

 ここには「できるだけ明るいイメージの社名をつけるべき」なのに、逆に「弱々しい光」を会社名にしてしまっている、という小さなジョークが隠れているのですね。

 更に、名前だけでなく、この壁に書かれている船と信号弾の絵はかなり薄く、そして弱々しく書かれている様にも見えます。

 こうしたパーク内の看板や建物等の演出は、どうしても経年劣化でリアルに薄くなって行きますが、こちらは「薄くなればなるほど、そのジョークが活きてくる」という珍しいパターン。あまり見ない建物の裏側ですが、ぜひ探してみてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?