ワインの価格はおいしさに比例するってホント?!
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ワインの価格はおいしさに比例するってホント?!

雑誌『一個人』編集部です。
ワインを買うとき、値段って重要ですよね。「高いワイン=おいしい」と思いがちですが、本当にそうでしょうか?
大阪のワインショップ「mista」で店長をしている、ソムリエの竹内香奈子さんがそんな疑問にお答えします!

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いらっしゃいませ。
大阪のワインショップ「mista」で店長をしている、ソムリエの竹内香奈子と申します。

 「芸能人格付けチェック!」(テレビ朝日系列)はご覧になられますか?
 毎年、問題に出てくるワインの価格チェック。

私が勤めているワインショップでもどちらが高いワインかを当てる格付けチェックゲームをたまにお客さまとしています。100万円とまではいきませんが、レストラン価格で20万円ほどのワインと3,000円ぐらいのワインで飲み比べをしています。

もちろん私は当てますが・・・笑
それにしても、ワインは価格の幅が広いですよね。
ボトル1本数百円のワインもあれば、数百万円のワインもあります。
なぜこんなに価格に差が出るのでしょうか?

そこで今回は、ワインの価格の幅広さの理由や、価格はおいしさに比例するのかについてお話させていただきます。


◆五大シャトーってなに?

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今年の「芸能人格付けチェック!」ワインの飲み比べで登場した100万円ワインは、フランス・ボルドーの最高級ワイン「シャトー・オー・ブリオン」。

「シャトー・オー・ブリオン」は、ボルドー五大シャトーのひとつです。
五大シャトーって、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

ボルドー五大シャトーとは、1855年に行なわれたパリ万国博覧会でのフランスのボルドー・メドック地区の格付けで第1級に認定された4つのシャトーと、1973年に1級に昇格になった1つのシャトー、これら5つの世界トップクラス・シャトー のことです。

ちなみに、シャトーとは、直訳すると「お城」という意味ですが、ワインの世界では「ワイナリー」を意味します。


◆五大シャトー銘柄

○シャトー・ラフィット・ロートシルト
メドック格付けにて1級の中の1位を獲得する五大シャトーの筆頭ともいえるワイン。

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五大シャトーの中でも最も繊細で優美で「王のワイン」と呼ばれています。


○シャトー・マルゴー
五大シャトーの中でもエレガントで最も女性的と評されているワイン。
「ワインの女王」と呼ばれています。

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映画『失楽園』に登場したワインとしても有名になりました。


○シャトー・ラトゥール
五大シャトーの中でも安定した最高の品質と力強くタンニンが豊かなワイン。

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エチケットの描かれている塔は、15世紀にイギリス人が海賊の攻撃から身を守るために建てられたもので、今もラトゥールのブドウ畑を見守り続けています。


○シャトー・オー・ブリオン
五大シャトーの中で最も香り高いなめらかなワイン。

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ボルドー最古の歴史を誇り、唯一メドック地区以外から選ばれました。
1814年のウィーン会議での晩餐会で振る舞われ、フランスは敗戦国でありながら領土をほとんど失うことなく乗り切ることができたので「フランスを救った救世主」と呼ばれています。


○シャトー・ムートン・ロートシルト
 1973年の格付けで2級から1級に昇格したワイン。

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 五大シャトーの中で最も芳醇さを持っています。
 エチケットは、シャガール、ピカソ、ウォーホルなどの世界を代表する著名な画家が描いており、毎年ヴィンテージごとに画家とイラストが変わるので、コレクターにも大人気です。


この5つのシャトーのことを覚えておくとワイン好きの方との会話が盛り上がりビジネスチャンスに繋がるかも・・。

特に、「芸能人格付けチェック!」に登場したオー・ブリオンは晩餐会で振る舞われ交渉が上手くいったワインなので、商談の会食には最適ですね。

とはいえ、高額なワインですので会食の予算には届かないという方がほとんど。


オー・ブリオンのセカンドワイン。
でも、大丈夫ですよ。オー・ブリオンにはセカンドワイン「ル・クラランス・ド・オー・ブリオン」とサードワイン「シャトー・クラレンドル」が造られていますので、オー・ブリオンよりカジュアルに楽しめます。

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オー・ブリオンというだけでも高級ワインなのに、格付けに登場したのはシャトー・オー・ブリオンの1928年に造られた約90年もののとてもレアなヴィンテージワイン!

この年のワインは、世界中にどれぐらいの本数が残っているのでしょうか?
 探すのがとても困難なことから希少価値が上がり、100万円ほどになっています。

750mlの飲みものがこんな高額になるなんて!ワインの世界は不思議ですよね。


◆ワインの価格はどのように決まる?

なぜ100万円以上するようなワインや500円以内のワインのように、こんなに価格に差ができるのでしょうか?

ワインの価格はどのように決まるのでしょうか?
それは、ワインを造るときのコストの違いによります。
ひと口にワインといっても、ブドウ栽培や醸造方法はさまざま。

おいしいワインを造るためには、品質の高いブドウを使いブドウ栽培や醸造に手間をかけます。手間ひまをかける分、人件費や設備費用がかかるのでワインの価格も高くなります。

例えば、ブドウの収穫では、機械で収穫すれば時間も短縮でき人件費もあまりかかりません。

一方、ひとつひとつ丁寧に手摘みで収穫し、選果作業を行なうと時間と手間が必要となりコストがかかります。

さらに、1本のブドウの樹からどれぐらいのブドウを収穫するかによってもワインの価格は変わってきます。高品質のブドウを作る場合には、剪定や房きり作業によって収穫できるブドウの数を減らします。高級ワインとなると通常の1/10ぐらいまで落としますので、ボトル10本分のワインができるところを1本にしてしまうということになります。

価格が高くなるはずですよね。

醸造方法でも同じことが言えるのです。

樽を使う場合には、高級な新樽を使うか中古の樽を使うかによってコストは変わってきます。

また、瓶詰めする際にエチケット(ラベル)やコルクのこだわりを強くすればコストがかかってきます。

ですから、ワイン造りにコストをかければかけるほどワインは高くなるのです。

◆希少価値によって価格は跳ね上がる!

では、数十万、数百万以上の高額ワインはどうなのでしょうか?

20万円くらいまでのワインは、ワイン造りにかかるコストで差がついている場合がほとんどですが、それ以上の価格となると、コスト以外の要因によって高値になっている可能性が高いです。その要因とは、市場に出回っていないという希少性、もしくは評論家が高い評価を与えること。これが付加価値となり価格は跳ね上がっていきます。

さらに、ワインは同じ銘柄でも毎年ヴィンテージの違ったワインとしてリリースされますので、造られた数以上に増えることはなく、消費されだんだん数が減ってきます。

もともと年間に造られる本数が少ないものも同じで、なかなか手に入れることができなくなり価格が上がっていくのです。

供給が減るということになれば、高級ワインの価格はどんどん上昇していくのです。特に、グレートヴィンテージ(良い年)のワインは高価格となります。

しかし、いくらコストをかけて高品質のワインを造って高額な価格にしたとしても、このワインを買う人がいなければその価格では売ることができず価格は下がります。

また逆に、人気がでて買う人が増えればそのワインの価格は上がっていきます。

つまり需要と供給によって価格が決まるのです。


◆ワインの価格はおいしさと比例する?!

確かに価格の高いワインは、造るコストが高く良質なものが多いですが必ずしも価格とおいしさが比例するわけではありません。

ワインは、世界中で造られておりフランスやイタリアなどの有名産地で造られるのとチリや南アフリカなどのニューワールドで造られるのとでは、土地の価格や人件費、コルクやエチケット、瓶などさまざまなコストに大きな差がうまれます。

フランスワインよりもチリワインは安くておいしいといったように、土地の価格や人件費が安ければ原産国によってワインの価格が低くなることも・・。

ですから、上質なワインだけど安いものもたくさんあるのです。

1~2万円のワインはそれなりに上質で香りが違いますが、2000円のものが5000円のものより優れていることは多々あります。

コスパが良い、お得感のあるワインを見つけることは私の楽しみでもあります。

数百万円のワインはとびきりおいしいと思いますが、高額ワインには希少価値が付いていますので、何百万円という価格の割には・・・ということも。値段が高ければ高いだけのおいしさがあるのかは難しいところです。そうすると、価格とおいしさが比例するとはいいにくいですよね。

いかがでしたでしょうか。


今回頭に入れていただきたいのは、以下の3つです。

①五大シャトーとは、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・マルゴー」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・オー・ブリオン」「シャトー・ムートン・ロートシルト」の5つのワインのこと。

②ワインの造るコストによってワインの価格が決まる。

③ ワインは希少価値により価格が跳ね上がる。


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