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恋愛の失敗を相手のせいにしてしまうのは「メタ認知」ができないから―アスペルガーの恋愛事情―

好きな人から連絡がこなくなった時、「相手が100%悪い」と決めつけていませんか? しかし、そう考えてしまうのは「メタ認知」が開発されていないからだ、と語るのは、自身も自閉症アスペルガーの症状に悩んだ経験を持つ、発達障害カウンセラーの吉濱ツトム氏。同氏・著『隠れアスペルガーでもできる幸せな恋愛』では具体的な改善方法も紹介している。


メタ認知を開発する

 恋愛がうまくいかないとき、「自分が悪いんだ」と考える人がいる一方で、「あの男のせいだ」「あの女が全部悪いんだ」と、 根拠もなく相手に全責任を負わせるアスペルガー人もいます。

 なぜうまくいかなかったのか、どこをどう直せばいいのかについて深く考えることなく、自分か相手のどちらかに「100%非がある」という偏ったものの見方をするのです。

 これは、アスペルガーの人の「メタ認知」が開発されていないことが原因です。ここで言うメタ認知とは、自分の思考や行動を客観的に把握すること、ぐらいにとらえてください。

 メタ認知が開発されている人は、失敗しても何が間違っていたのかを客観的に考え、行動を修正することができます。しかし、メタ認知が開発されていなければ、ただ「 ダメだ、ダメだ 」という否定的な認知に引っ張られるだけで、何も解決しません。それでは、次回も同じ失敗を繰り返してしまうでしょう 。

 たとえば 、1回デートした相手から連絡が来なくなったとします。そのとき「ああ、 やっぱり自分は嫌われる人間なんだ」などと思うのはメタ認知が働いていないからです。自分に原因があったとしても 、それを人間性に求めるのは間違っています。

 自分がダメな人だからというわけではなく、単に会話がはずまなかったからかもしれないし、目を合わせなかったからかもしれません。行動に原因を求めれば、次にデートするときは「うまく話せるようにしよう」「目を合わせるように気をつけよう」と、 建設的に考えられるのです。

 恋愛に関するメタ認知を開発するためには、まず「自分の過去の恋愛パターンや行動習慣 」をリストに書き出します。そのリストが、次の「幸せな恋愛関係リスト」と「恋愛下手の言動リスト」のどちらに合致するか、一つひとつ照らし合わせてみましょう。こうすることで、自分の恋愛のどこが問題か、客観的に把握することができるようになります。

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