ートリビア ! 「レイジングスピリッツ」と「マジックランプシアター」「マーメイドラグーンシアター」編ー
子供はもちろん大人が夢中になれる夢の国・ディズニーシー。世界初、「海」をテーマにしたディズニーパークとして誕生し、今年9月には18周年を迎えます。ディズニーシー・マニアのみっこさんが、十数年間にパークに通って集めた、細かな雑学や効率的な楽しみ方、意外に知られていないテクニックやトリビアが詰め込まれた本『701回通ってわかった ディズニーシーで史上最高の1日を過ごす方法』を、今日から特別掲載(無料公開)していきます。「ワンランク上のディズニーシー」の楽しみ方を発見してください!
※本書の内容は2016年4月15日現在の情報をもとに構成しています。また、この内容は筆者独自の取材や見解に基づくものであり、公式のものではありませんのでご了承ください。
【隔日18:00に更新】
1度や2度訪れただけではわからない、ディズニーシーに隠されたトリビアや雑学を紹介。今回は「レイジングスピリッツ」と「マジックランプシアター」「マーメイドラグーンシアター」です。
レイジングスピリッツ
舞台設定は中央アメリカの未開のジャングル。遺跡の発掘復元チームが、本来は向かい合わせてはならない、火の神の石像「イクチュラコアトル」と、水の神の石像「アクトゥリクトゥリ」を向かい合わせにしてしまったため、怒り狂った神々の力で超常現象が起こり、レールが360度にねじ曲げられてしまった……というストーリー。
基本情報
●2005年7月に登場。パークのオープン以来初めて追加されたアトラクション。
●東京ディズニーリゾートで唯一、背が高い人が乗れないという「逆」身長制限がある。「身長117センチ以上」に加え、「195センチ以上」の人は安全バーがきちんと閉まらないため乗車できない。
●一度の乗車定員(12名)が少ないこともあり、待ち時間が長い。
●乗車時間が「1分30秒」と非常に短い。待ち時間と体験時間のバランスが悪いアトラクションとも言える。
●「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー」と同様、奥地にあるため開園直後は非常に空いている。「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー」とどちらに乗るか迷ったら、先に「レイジングスピリッツ」に乗ったほうが効率がいい(前者はスタンバイ列が長い上、アトラクション終了まで時間がかかるため)。
●シングルライダー対象アトラクション。混雑時でも、タイミングがよければ10数分程度で乗れてしまうこともある。反対に、シングルライダーの希望者が多い場合、非常に時間がかかるので、並ぶ前にキャストにどれぐらいの人数がいるか確認するといい。
●肩の上からしっかりとした安全バーで支えるため、乗車中、隣の人の顔はほぼ見えない。そのため、家族やグループで遊びに来ていたとしても、シングルライダーで乗車するのが効率的。
●1回転する時には、首を後ろにつけていないと痛めることがある。アトラクションのオープン当初、首を痛めるゲストが多かったため、コースターが坂を上っていく時に、頭を後ろにつけるよう注意するアナウンスが追加された。
中央アメリカの奥地に残された、ハイタワー三世の荷物
ランドにはあまり見られませんが、シーには「テーマポートを越えた小さなストーリー」が存在します。
「レイジングスピリッツ」のファストパス発券所の、待ち時間が表示されているボードの下あたりにある、無造作に置かれた木箱に注目してみてください。
木箱の横に書かれている文字を見ると、「TO THE HIGHTOWER TRUST PARK AVENUE」となっています。この「TRUST(トラスト)」とは、いわゆる企業合同体。
つまり、この木箱はアメリカンウォーターフロントのアトラクション「タワー・オブ・テラー」の主人公であるハイタワー三世が所有する会社行きの荷物なのです。ちなみに「PARK AVENUE(パークアベニュー)」はホテルハイタワーの目の前を南北に走る通りの名前。
またレイジングスピリッツのファストパスエントランスの手前、左側に置かれている荷物にも同じあて先が書かれています。
また、ホテルハイタワーのロビーには、ハイタワー三世がレイジングスピリッツを訪れた様子が描かれています。世界の各地域から、美術品や発掘品を半ば無理矢理に奪い取った彼。「中央アメリカ」のこの地を訪れていたことが、こんな細かいところにも残されているのですね。
マジックランプシアター
魔法の国・アラビアンコーストで繰り広げられる、映画『アラジン』の人気キャラクター・ジーニーが主役のマジックショー。3D映像と、生身の人間が演じるステージが一体になった新感覚のアトラクション。
基本情報
●メインショー部分は約10分だが、プレショー(メインショーの物語を説明する場面)を含めると約23分で、長めに楽しめる。
●大人数が一度に入れるシアタータイプのアトラクション。収容人数が多く(322名)、それほど長い待ち時間にならない。
●昼夜の待ち時間の差が大きい。混雑日には100分を超えることもあるが、遅い時間帯までは続かない。日中、100分待ちを超えている場合は、夕方まで待つべき。
●ファストパスの対象(利用)時間が、発券してから30分後(例:発券が12時で、利用できるのが12時30分から)というケースがあり、アトラクション周辺から移動できなくなることがある。ファストパス取得は様子を見て。
●アドリブが多く、複数回見ても楽しめる。
●建物内に入るとイスがいくつか置かれている。数が少ないので、座りたいならばすばやく行動を。
●シアター内に入ると、アシームが、ジーニーが閉じ込められている箱の「鍵」を探している。ゲストが家の鍵や車の鍵などを差し出すと、その都度リアクションをしてくれることも。中には「自作」の鍵を作成してきているゲストもまれにいる。
実は、ジャスミンとサルタン王が一瞬だけ登場する!
このアトラクションには、ジーニー以外にも映画『アラジン』のキャラクターが登場します。ゲストが建物に入ると、コブラのベキートが物語のあらすじを説明してくれます。
また、周囲の壁には、ゲストを取り囲むように中型のスクリーンが並んでいます。ここにシャバーンやアシームが登場するのですが、その映像の中で一瞬だけ、ジャスミンとサルタン王が登場する場面があるのです。気にしていないとなかなか見つけられないので、画面の右側に注目していてくださいね。
もちろん、お約束の「隠れミッキー」も登場します。それは、シアターの映像の中で、ジーニーが次々に変身していく場面。「化学式のようなもの」を画面に書くシーンがあるのですが、この時、スクリーンの中央付近に、一瞬だけ「隠れミッキー」が描かれるのです。こちらも注意して見てみましょう。
また建物に入ると中央にいくつかの壺が置かれています。壺の模様には2種類の「隠れジーニー」がいて、比較的簡単に見つかります。
マーメイドラグーンシアター
映画『リトル・マーメイド』の人魚姫アリエルが登場する、「キングトリトンのコンサート」を上演中。
2015年4月にリニューアルされ、音楽と映像、パフォーマンスが一体となった、新しいショーになりました。アリエルの動く範囲が大きくなり、前方よりもやや後ろ寄りのほうがよく見えます。
基本情報
●「マジックランプシアター」の倍以上の収容人数(約700名)で、極端な長時間待ちにならない。
●入園制限クラスの大混雑時は100分超えになる時もあるが、夜になると60分以下になることも。日中100分超えならば夜まで待つのも手。
●待ち時間は公演時間とのタイミングによる変動が大きい。公演開始直前は「5分待ち」であっても、ショー開始とともに、次の公演までの時間(例:「50分待ち」など)となることがある。
●ファストパスに記載された時間は「シアターへの案内開始時刻」。ショーの開演時間ではないので、予定を詰めている場合は注意が必要。
●「マジックランプシアター」同様、ファストパス対象時間が取得後間もない場合がある。
すべてが屈折した「水の中」の王国
このアトラクションがあるマーメイドラグーンのうち、「海底部分(アンダー・ザ・シー)」は、海の中の世界。水の中ならではの、ある特徴があります。
実は、ゆらゆらと動く水のせいで、いろいろなものが屈折して見え、まっすぐなものが存在していないのです。
例えば、エリア内に降りていくスロープには金属製の手すりがありますが、ゆるやかな曲線になっています。金属の加工が大変なはずのこうした部分にも、マーメイドラグーンの世界観を演出する手間が惜しみなくかけられているのです。
お城から水が流れているのは、海から地上に上がってきたから
マーメイドラグーンにある、立派な外観が美しい「キング・トリトン・キャッスル」。海の王であるトリトンが、娘のアリエルとエリック王子の結婚を祝うためにつくったお城です。
その美しい姿が魅力ですが、近づいてみるといろいろな部分から水が流れているのがわかります。
これは、「たった今、海中から陸上に上がってきたから」。そうしたイメージで見てみると、水が流れている細かな造形にも納得がいきます。
また、このキャッスルからトリトン王の像の前を通って海底世界に入る時、周りのの壁に、非常に多くの「隠れミッキー」を見つけることができます。しかも、ほとんどが「子どもの目線の高さ」です。小さなお子さんにも、自分で発見した喜びを感じてもらいやすいような配慮がされているのですね。