見出し画像

「料理人向け」「お酒好き向け」「トイレ向け」、こんなお守りあるんですよ。【全国お守り巡り】

雑誌『一個人』編集部です。
御朱印集め、根強い人気ですね。御朱印は書き手によってそれぞれ違いますし、御朱印帳もいろいろあって楽しいですね。

今までお寺や神社に縁がなくても、このブームをきっかけに訪れるようになったという人も多いのではないでしょうか。

お守りも負けじ(?)と工夫を凝らして個性を出したものが多く見られるようになりました。現代風にしてみたり、かわいらしい雑貨風のものなど、多種多様で見るだけでも楽しいです。もちろん昔からあるものにも面白いものや変わったものも・・・。

そこで「お守り巡り」と題して、今回は一風変わったユニークなお守りをご紹介していきたいと思います。

――――――――――

ピンポイントで祈願して料理の腕をアップ!

画像1

【料理上達御守】
授与所 高家神社(たかべじんじゃ)
ご利益 料理の上達
初穂料 800円(税込)

高家(たかべ)神社は、全国でも珍しい料理の神様を祀っている。ご祭神の磐鹿六鴈命(いわかむつかりのみこと)は、景行天皇に随行していたが、安房国(あわのくに)、つまり、ちょうどこの南房総の海でミサゴを追って沖合の海に入った。ミサゴは捕まらなかったが、カツオと白蛤を得て、なます料理にして献上したところ、天皇が大層お喜びになり、膳大伴部(かしわでのおおともべ)という姓を与え、今でいう料理長に任命したといわれている。

「料理上達御守」は磐鹿六鴈命にちなんでつくられたお守りで、表にはお社を背景に、古式ゆかしい庖丁式の絵が描かれ、式包丁と真魚箸(まなばし)、まな板にのった鯛がデザインされている。全国に諸芸上達守は数多くあるが、料理だけに目的を絞ったお守りは、非常に珍しい。

「飲食店を開店された方へのお祝いにされたり、プロを目指して料理学校に通う学生さんや主婦の方などに人気です」と禰ね宜ぎの高木幹人さん。

こんなお守りを手にしたら、ちょっと料理の達人を目指したくなるかもしれない。ただし奥さんや恋人にあげる時は、「私の料理が美味しくないの?」と誤解されぬよう、ご注意を。

高家神社
住所:千葉県南房総市千倉町南朝夷164
TEL:047-44-5625
URL:http://kinomiya.or.jp/top/top.html


楽しく美味しく、ほどほどに。お酒を飲む人必携のお守り

画像2


【酒難除守 しゅなんよけまもり】
授与所 來宮神社(きのみやじんじゃ)
ご利益 酒に関する災い除け
初穂料 600円(税込)


熱海・來宮神社の御祭神の大巳貴命(おおなむちのみこと)は、「ダイコク様」の名で、商売繁盛や良縁の神様として地元の人々の信仰を集めている。

災難除けのお守りは、全国津々浦々の神社にあるものだが、この神社には、なかなか個性的なお守りがある。それが酒難除守だ。

「ご祭神がお酒の災いごとに関わられて禁酒をされ、その後、ほどほどにお酒を召されるようになったという故事にちなんでつくられたお守りです」と宮司の雨宮盛克さん。

お酒の災いに巻き込まれないようにしたい、あるいは、つい飲み過ぎてしまう癖をなんとかしたい、あるいは、いつまでも健康的に美味しくお酒を飲みたいなどなど、悩める(?)人々に、男女を問わず、人気だという。

お守り袋に刺繍されているのは酒杯と千鳥。酒杯はわかるが、なぜ千鳥? じつはこれ、酔っ払いの千鳥足を表しているのだそうな。デザインセンス、良すぎるではないか!

こんなお守りを忍ばせて飲みに行けば、ほどほどのところで理性を保ちつつ、爽やかに引き返すことができそう。筆者もひとつ、ぜひ携えたいと思う。

來宮神社
住所:静岡県熱海市西山町43-1
TEL:0557-82-2241
URL:http://kinomiya.or.jp/top/top.html


お手洗いを清めて、家族の健康と安全を祈る

画像3

【おとう鈴】
授与所 市比賣(いちひめ)神社
ご利益 不浄を払い、家族の健康安全を祈願
初穂料 2000円(税込)

平安時代、今の西本願寺界隈から西に広がるエリアに、都の一大官営市場があった。市場の守護社として、平安遷都の翌年、795年に創建したのが、市比賣神社である。五祭神のすべてが女神様で、全国でも珍しい女人守護、女人厄除けの神社である。宮中との縁も深く、かつて御所の女性たちが参拝に訪れた由緒ある神社で、古来より女性たちに信仰されてきた。

写真のお守りは『おとう鈴』というが、宮中では現在でも、お手洗いを“おとう”というそうだ。

「日本の家屋のすべての部屋に神様が宿っておられますが、特に家族みんなで使うお手洗いこそ、清潔にして、神様を崇めることが大切なんです」と禰宜(ねぎ)の飛驒大富(ひだもとよし)さん。土鈴を振ると清々しい音色が響くが、鈴の音は神様の声をあらわすと言われており、お手洗いを鈴の音色で浄めて、家族の健康安泰を祈願するお守りだという。

白木の台の綴じ目を手前にして、その上にお祀りし、お手洗いの一隅に置く。一年お祀りしたあとは、必ずお手洗いの中で割って、紙に包んで処分するか、神社の納札所に持っていくこと。

神様がいることを知らせてくれるお守りがあれば、お手洗いは常に清潔にしなくてはと思うはずだ。

市比賣神社
住所:京都府京都市下京区河原町五条下ル一筋目西入ル
TEL:075-361-2775


「『私の時間を楽しむ」生活情報』マガジン」良かったらフォローしてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?