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さるぼぼちゃんのおべんとう/高山駅 小林しのぶの「駅弁含哺鼓腹」

雑誌『一個人』編集部です。
毎回選りすぐりの「1駅弁」を”駅弁の女王”小林しのぶさんに紹介していただいています。
今回のお弁当は「さるぼぼちゃんのおべんとう」です。
あなたは「さるぼぼ」ちゃんを知っていますか?

縁起のよい“さるぼぼ”を容器に。缶バッジ付き!


子どものおもちゃのような真っ赤な容器に目を奪われ、思わず手に取ってしまいます。弁当名を書いた、腹巻を巻いたような帯封を開けると、容器の窪みにおまけの缶ンと鎮座しています。

まあ、かわいい! 缶バッジに描かれているのは赤い顔をしたキャラクター。まさにそれが“さるぼぼ”です(※一部、別の絵もあります)。

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このさるぼぼ、天然痘の予防と子どもの成長を願い、赤ちゃんの生まれた家庭に贈られた飛騨地方の玩具。猿の赤ちゃん(ぼぼ)のように見えることから、この名がついたといいます。現在では厄除けや安産、家庭円満などに効能がある玩具として親しまれています。

「さるぼぼちゃんのおべんとう」は、縁起のよいさるぼぼにあやかってつくられた“キャラクター駅弁”。さるぼぼ型の容器には、牛肉のしぐれ煮、鶏肉の甘辛煮、から揚げ、赤ウインナー、カマボコ、卵焼き、山くらげなど大人も子どもも喜びそうなおかずがぎっしり詰められています。

子どもたちと一緒に食べながら、飛騨地方に伝わる「さるぼぼ伝説」を語り聞かせるのも大切なことですね。なかなか旅に出られない今、おみやげとしてもたいへん喜ばれています。

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さるぼぼちゃんのおべんとう 1100円
金亀館(0577-32-0184)


小林しのぶ
日本フードアナリスト協会評議委員。駅弁愛好家。
「食」「郷土」にまつわる風俗・民俗・文化を中心に取材活動を続ける。駅弁の食べ歩きは30年以上に及び、食べた駅弁の数が5000を超えることから“駅弁の女王”と呼ばれる。調製元との以上に及び、食べた駅弁の数が5000を超えることら“駅弁の女王”と呼ばれる。調製元との駅弁開発、プロデュースも手がける。 新聞、雑誌、ウエブ等に連載多数。著書に「全国美味駅
弁 決定版」(JTBパブリッシング)、「超いまうまい帖」(ぶんぶん書房)ほか多数。

小林しのぶさんの著書が発売されました!


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