文具メーカーの人に教えてもらった!仕事が“デキる”ようになるデスクの作り方と文具の整理整頓
最近は手書きで書類を記入することは減りつつあるとはいえ、仕事の効率アップに欠かせないのが文房具。そんな文具たちを会社でデスクで整理するのってたいへんですよね~。「なにがどこにあるのか?」。自分は把握している?…いや自分でもわからなくってしまいがちでは。
でも、仕事を効率的にこなすには、整理整頓は必至。したがって、仕事がデキるビジネスマンは、デスク整理整頓ができているはず。という立場から、専門家に訊いてきました、整頓術。
仕事がデキるビジネスマンは
机の整理整頓もデキている
専門家といえば、実際に文具を開発し、製造、販売をしている文房具メーカー。実際、メーカーに勤める人たちはステーショナリーをどのように活用しているのか。大正時代創立の老舗文具メーカーであるトンボ鉛筆を訪れ、”デキる男”のデスクの作り方を訊いてみた。
ご対応いただいたのはトンボ鉛筆・プロダクトプランニング部の船生直雅さん。
どうしても仕事が忙しくなるにつれ、デスクって、散らかってしまうもの。仕事の資料や書類がデスクの上にうず高く積まれがちなものだが、船生さんの机はご覧の通りスッキリとした状態。
なぜなのか、訪ねてみると
船生さん「“明日も使うから”といって仕事の資料を出しっ放しにせず、毎日帰る前に引き出しにしまってから帰るように心がけています。よく使うものは引き出しの手前にレイアウトし、使用頻度の低いものほど奥に置くようにすると取り出す時に引き出しの中が荒れる心配もありません」(船生さん)
船生さんのデスクの特徴が、なるべくステーショナリーのカラーを統一していること。
船生さん「デスクに様々な色のモノが散らばっているよりも、ひとつの色で統一されていたほうが見た目も良いものです。手帳や名刺入れ、筆記用具の類も緑のものを選ぶようにしています。トンボ鉛筆では複数のカラーバリエーションを用意しているアイテムも多いので、キーカラーを設定してみてはいかがでしょうか。小さなインテリアグリーンを置いても仕事の合間にホッとひとい息つくことができますし、最近はリアルなフェイクグリーンもたくさんあるので、そういったアイテムなら水やりなどの手間もありません」
カラーセラピーの分野では緑色はリラックス効果や安らぎを与える効果があると言われています。デスクでPCを使った作業をしていると、目も疲れるもの。そんな時に緑色の文房具で彩られたデスクであれば、少しホッとできるはずだ。
■ポイント1
デスクの奥行に合わせた使い方を
デスクは物置ではなく、作業場であるという心構えが大前提。基本的に天板の上には置かないように心がけるべし。また、ノートPCを広げつつ、奥に書籍や資料を置くにはデスクの奥行きは60cm前後は必要と言われている。奥行きが足りない場合は、書籍をデスクの上に並べるのは諦めたほうがベター。
■ポイント2
「いる」と「いらない」の仕分けをする
とはいえ、皆が船生さんのように整理整頓の行き届いたデスクで仕事をしているわけではなく、もはや「どこから手をつけていいかわからない」という状況の人も多いはず。 まず片づけの第一歩は「いる」と「いらない」の仕分け。どうしても片づけの第一歩が踏み出せない人におすすめなのが、足元に段ボール箱を用意し、まず机にあるモノを一旦すべてその箱のなかにしまうこと。「一ヶ月」など自分で期限を設定し、箱から必要なモノを取り出して使い、使った後はデスクにしまっていけば「いる」と「いらない」の仕分けを簡単におこなうことが可能だ。
■ポイント3
モノの定位置を決める
デスクが散らかる原因のひとつが、モノの置き場所が決まっていないこと。置き場所が決まっていないと消しゴムひとつ探すのにあちこちの引き出しをひっくり返すハメになり、時間も手間ももったいない。「いる」「いらない」の仕分け用ダンボール箱から取り出した後は文房具や保管する資料や、使用する書類と、それぞれ役割ごとに分類して定位置を決めておけば、散らかる心配もない。収納場所のレイアウトは船生さんのように使用頻度の高いものを手前に置くようにするのがベターだ。また、取り掛かってる案件の資料などは専用ファイルを作ってしまうようにするとデスクの上が書類で散らかる心配もない。
■ポイント4
関連性の高いものは近くの場所に
メモ用紙は電話の近くに置き、ペン立ての横には鉛筆削りを置くなど、同じ作業で使用するアイテムはまとめて同じ場所に置くことで使いやすく散らからないデスクになる。筆記用具のカラーも同色で合わせれば統一感のある見た目になってよりスッキリとなるはず。
写真/木嶋光雄 取材・文/廣田俊介