ミッキー&ニモ&アリエル㊙️スポット ―『701回通ってわかった ディズニーシーで史上最高の1日を過ごす方法』⑪―
子供はもちろん大人が夢中になれる夢の国・ディズニーシー。世界初、「海」をテーマにしたディズニーパークとして誕生し、今年9月には18周年を迎えます。ディズニーシー・マニアのみっこさんが、十数年間にパークに通って集めた、細かな雑学や効率的な楽しみ方、意外に知られていないテクニックやトリビアが詰め込まれた本『701回通ってわかった ディズニーシーで史上最高の1日を過ごす方法』を、今日から特別掲載(無料公開)していきます。「ワンランク上のディズニーシー」の楽しみ方を発見してください!
※本書の内容は2016年4月15日現在の情報をもとに構成しています。また、この内容は筆者独自の取材や見解に基づくものであり、公式のものではありませんのでご了承ください。
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ミッキーマウスを真上から見られる唯一の場所
ディズニーのエンターテイメントに欠かせないスーパースター、ミッキーマウス。さまざまなショーやパレードに登場する彼ですが、なかなか直接触れ合う機会は少ないものです。
そんな彼を、「真上」から間近に見られる唯一の場所がシーにはあります。それは、メディテレーニアンハーバーにある「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」の西側の階段を上った先にある、石造りの大きな橋「アクアダクトブリッジ」の上。
この橋の下は水上ショーが行われる時、キャラクターが乗るバージ(船)が通過する場所です。ショーが終了すると、ここを通って帰って行きます。
そのためこの橋の真ん中付近で待っていれば、帰っていくキャラクターたちを「真上」から見ることができるのです。
キャラクターもゲストが待っていることを承知しているので、上を向いてみんなで手を振ってくれます。
キャラクターが確実にゲストのほうを向いてくれる、という意味では、ミステリアスアイランド側の通路から、この橋に入る部分もおすすめ。反対側は壁や植栽なので、ほぼ確実にゲスト側を向いてくれます(橋に近づくと上を見ることが多くなるので注意)。そのため、ここで写真を撮るために待ち構えているゲストも多くいます。
ほかでは絶対に撮ることができない写真を撮影できるこの場所。気になる方は、ショー終盤の時間帯に行ってみてはいかがでしょうか。
一度に一番多くの「隠れミッキー」が見られる場所
私たちゲストを楽しませてくれるさまざまな工夫のひとつが「隠れミッキー」。各ショップやアトラクション、レストランごとに、だいたいひとつ以上は存在すると思われます。その上シーにはなんと「1ヵ所でたくさんの隠れミッキーが見られる場所」があるのです。
代表的なのは、ポートディスカバリーにある、「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」の駅舎の左右にある大きな「絵」。左右それぞれの絵の中に合計10数個も見つけることができます。例えば「乗り物の窓」や「泡」、「亀の頭の模様」などに注目してみてください。もし見つけられない場合は、キャストに聞いてみてくださいね。
また、「一歩も動かずに、1ヵ所ですべて異なる8個の隠れミッキー」が見られる場所もあります。それはパーク入口近くにあるショップ「ガッレーリア・ディズニー」のショーウィンドウ。北側を向いた、エントランス側のウィンドウを見てください。
しかも「それっぽく見える」のではなく、誰もがわかる明確な形。1ヵ所で、集中的に見られる場所はほかにはないと思います。気になる方は、下記のものに注目してみてくださいね。
・中央・奥にある木の形(壁に描かれている絵)
・左上の額に入った絵。中央のベンチに座っているミッキーとミニー
・左側の木のイスに、年輪のような隠れミッキー
・中央下のロウソク。溶けたロウに注目
・右下の手紙に押されている「3つ」の消印
・中央・下のレンガ部分(壁に描かれている絵)
・右上の額縁の右側あたり(壁に描かれている絵)
・ゴッホの自画像がミッキーの帽子をかぶっている
特定の場所からしか見えない「隠れミッキー」
一風変わった隠れミッキーとして、「ある特定の角度から見た時にだけミッキーになる」ものがあります。
例えば、ロストリバーデルタの「ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ」前の道沿いにある小屋にぶら下がっている「ひょうたん」。
ただのひょうたんに見えますが、斜めの位置からだと、ミッキーに見えるのです。しかし、角度を少し変えるとまったくそうは見えません。偶然かもしれませんが、ゲストが多く歩いてくる位置にあるところを見ると、意図的につくられていると考えられます。
続いては、「文字で表現された隠れミッキー」。こちらは難易度が高めです。メディテレーニアンハーバーのフォートレス(要塞)の上にある「国際信号旗」に注目してみてください。これは、海上において船舶間の通信に利用される、世界共通の旗による信号です。
旗の一枚一枚が単独の意味を持っており、それぞれがアルファベットに対応しています。プロメテウス火山の前に建っているフォートレス(要塞)に掲げられている旗が意味するアルファベットを調べてみると、なんと、それぞれが「M」「I」「C」「K」「E」「Y」を表しているのです。これは一見しただけではわからない、「ミッキーの形ではない隠れミッキー」です。
3つ目は、アメリカンウォーターフロントにあるショップ「マクダックス・デパートメントストア」の正面入り口。ここにはタイルでつくられた模様があり、ある角度から見るとタイルの形がひとつだけ、ミッキーの横顔になっているのです。
タイルの位置をひとつ分ずらしただけなのですが、こんな細かなところにもこだわりが隠されているのですね。
また、「かなり限定的で二度と見られない隠れミッキー」もパークには時々存在します。それが見られるのは、新たなアトラクションや施設の工事が行われたりリニューアルがされる際に、囲いとして使用される「柵やフェンス」。その時期だけ描かれており、なくなってしまうと、もう二度と見られなくなるのです。
ここでご紹介したものを探すのも楽しいと思いますが、隠れミッキーは自分で発見した時の喜びが一番大きいもの。ぜひご自身でも、新しい隠れミッキーを見つけてみてくださいね。
新発見! 海底2万マイルで隠れニモと隠れアリエル!?
シーでは「隠れミッキー」以外にも、隠れキャラクターが見つかります。潜水艇に乗って海中を進むアトラクション「海底2万マイル」に、「ニモ」と「アリエル」が隠れていることを、ご存じでしょうか。
「ニモ」は、潜水艇の左、右、中央の3箇所にある窓のうち、左側または中央の窓から見つけることができます。
スタートしてまもなく、ネモ船長が、「志願クルーの諸君、こちらはネモだ。荘厳な海底の世界へようこそ……」と無線で話しかけてきます。この時、ディズニー映画『ファインディング・ニモ』で有名な、カクレクマノミの「ニモ」の姿を見ることができます。大きさは約10センチ程度でしょうか。ちょうどゲストの目線の高さにいるので、見つけやすいです。
「隠れアリエル」が登場するのはアトラクション中盤。中央または右側の窓からの景色に注目しましょう。潜水艇の調査の目的であり、「船の墓場」と言われる、沈没船がたくさんある場所を通過します。この時、よく見ると沈没船の部品の一部に人魚の姿が描かれているのが確認できるのです。これが「隠れアリエル」と言われています。通りすぎるのはほんの一瞬です。
しかしながら、この「隠れニモ」と「隠れアリエル」と言われているものは、公式に隠れキャラクターとして認定されているものではありません。
そもそも「隠れミッキー」も同様で、このような隠れた要素の中でパークが「公式に認めている」ものは実はほとんどないのです。キャストに尋ねると、それがそうだと教えてくれる場合がありますが、「そう見えるだけかもしれない」という部分も含めて、ゲストの想像力にまかせている部分もあるのでしょう。
一瞬だけ「隠れアリエル」が登場する場所がある!
マーメイドラグーンは、海の上の世界である「アバブ・ザ・シー」と、海底の世界である「アンダー・ザ・シー」に分かれています。
後者には「アリエルのプレイグラウンド」というお子さん向けのエリアがあります。いくつかの小部屋に分かれており、すべての部屋に名前がついています。
その中のひとつに、「ケーブ・オブ・シャドー(影の洞窟)」という、真っ暗な部屋があります。写真を撮る方もほとんどいない場所ですが、そんなこの部屋に「隠れアリエル」が存在します。
壁に夜光塗料が塗られており、手や体を当てていると、時折強いフラッシュが光り、壁に映し出された自分の影の形が数秒間残る……という演出がされています。
フラッシュが点滅した後、向かって左上あたりの壁を見ていると、時々映画『リトル・マーメイド』のフランダーやセバスチャンなどのキャラクターの影が映し出されます。ここに実はアリエルの姿も時々現れるのです。
数分ごとに現れるいずれのキャラクターも、映し出されるのはほんの数秒間だけ。機会があれば探してみてくださいね。
ゲストにわからない、隠れたキャストのサイン
パーク内には、そのエリアやアトラクションの雰囲気を壊さないような配慮があちこちにされています。その上、「効率的にゲストを誘導案内するシグナル」が隠されていることがあります。
特に人気アトラクションでは、スムーズなゲストの誘導を行うことが、キャストには求められます。もしもそのための合図が、わかりやすい信号や音だったとしたら、雰囲気が台なしになってしまいますよね。
そのため、私たちゲストの知らぬ間に「いろいろなサイン」が出され、キャスト同士で情報を伝達し合っています。ライド系アトラクションの出発の合図などは、ゲストから見えない位置にスタートのシグナルが隠されていたりするのです。
ここではひとつ、おもしろい例をご紹介しましょう。それは大人気アトラクション「タワー・オブ・テラー」。業務用エレベーターにゲストが乗車する前、足元にふられた番号順に整列するよう誘導され、ツアーへの案内を聞く場面があります。薄暗く、不気味な効果音と切れかけたように点滅する照明が、雰囲気を盛り上げてくれますが、この「怪しい照明」に秘密が隠れているのです。
実は「照明が点滅した後、15秒後にツアーへの案内をする男性の声のアナウンス」が入るようになっています。
要は15秒後のアナウンスまでに、ゲストの整列を済ませておく、ということなのでしょうね。アトラクションの雰囲気を壊さず、それでいて的確な誘導を行える、ディズニーらしい仕掛けです。