夢の国には隠れたメッセージが満載 ~十数年、年間パスポートでディズニーに通う達人・みっこが教えてくれる⑲~
気温もグングンあがって、お出かけ日和な日も増えてくる季節。スペシャルな時間を過ごすためにディズニーリゾートでいく人もいると思いますが、できるだけ混雑は避けたいもの。混雑しないスポットや、意外な楽しみ方を知っておきたい。そこでディズニーの達人・みっこさんに聞いた混雑回避テクニック本『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』の内容を本日から毎日、少しずつ特別掲載(無料公開)していきます。【隔日18:00に更新】(『ディズニーの待ち時間を劇的に減らす方法』著/みっこ より引用)
夢の国に隠れた、 まさかの大人向けジョーク
ディズニー/ピクサー映画『モンスターズ・インク』が再現された世界が楽しいアトラクション「モンスターズ・インク”ライド&ゴーシーク!”」。
併設のショップ「モンスターズ・インク・カンパニーストア」には、様々なジョークが散りばめられています。
店内奥のディスプレーには「大笑い」「くすくす笑い」「むずむず笑い」等と書かれた缶やスプレーが陳列されています。
スプレーといえば、映画の中でマイクがデート前に、香水代わりに「洗っていない靴下の香り」や「濡れた犬の香り」を振りまく場面が印象的でしたね。
またディスプレーには、大きなポスターが貼られています。
ポスター下部を見ると、「演出」「製作」「作詞」「作曲」等、なんと13の項目をすべてマイクが担当していると書かれています。映画の中にも、そんな描写があります。
そして最後には「MIKE WAZOWSKI By MR. & MRS. WAZOWSKI」と書かれています。これは「……演出も監督も作曲も歌詞も(略)マイクが製作担当。そして、そのマイクを『製作』したのはマイクの父と母」という、ちょっと大人向けのジョークなのですね。
夢と魔法の王国ではあまり見かけない類のジョーク。ぜひ探してみてください。
【ディズニーランドにある大人向けのジョーク】
夢と魔法の王国にある「現実的な事務所」
ワールドバザールのレストラン「イーストサイド・カフェ」の建物2階には「保険会社(INSURANCE)」「法律事務所(LAW OFFICES)」「探偵事務所(DETECTIVE)」が。4つ並ぶ窓のうち中央のふたつが法律事務所。右から2番目の窓には「FENSE BROS.(フェンス兄弟)」と書かれ、さらに隣に「D. FENSE-O. FENSE PARTNERS」の文字が。「ディフェンス」(守り)と「オフェンス」(攻め)」の名前がついた兄弟による法律事務所。かなりいい仕事をしてくれそう。
縁起の悪い「木の医者」
ワールドバザールに入り、最初の交差点を左に曲がった左手上部にある、「ブランチョフ&ウイローの木の医者(Branchoff & Willow TREE SURGEONS)」。「Branchoff」の名前を区切ると、「Branch・off」、つまり「枝を切る」「分岐」という意味に。また「Willow」は「柳」の事で、弱々しいイメージも。「樹木の医者なのに、縁起の悪い名前になっている」というジョーク。
絶対信用できない「保険仲介所」
アドベンチャーランドからウエスタンランド方向、エリアが変わってすぐの場所。左側のポップコーンワゴンの反対側、自動販売機の右上の看板には「Noah Count Insurance Broker(ノア・カウント保険仲介所)」の文字。「Noah Count」を発音すると「ノー・アカウント」(no –account)、「信用がない」という意味に。何よりも信用が重要な保険仲介所で、こんな名前のオーナーでは契約したくなくなりそう。
ポスターに隠れた言葉遊び
「ミッキーのフィルハーマジック」のシアター前の部屋の右奥壁にあるポスター。「Ariel's Coral Group A Must Sea!」とあり、一見「アリエルたちのコーラスグループは必見です!」と読めるが、「コーラス(Chorus)」が「コーラル(Coral)」(珊瑚)に、「see」(見る)も「sea」(海)になっている言葉遊び。また、ハデスが燃え盛る炎をバックに歌う様子が描かれたポスターには「HADES SINGS TORCH SONGS」(ハデスがトーチソングを歌います)の文字が。「torch」は「たいまつ」、「torch song」は「失恋の歌」の意味があり、どちらの歌なのか気になるところ。
【ディズニーシーにある大人向けのジョーク】
ドナルドが質に入れた……?
「マクダックス・デパートメントストア」の店内。スクルージ・マクダックのデパート、質屋、洋裁店がつながっている。中央奥のカウンターの後ろに扉が開いた大きな金庫が。中には質屋に預けられた高価そうな「質草」(質に入れられた品物等)が並ぶ。右の棚の上から3番目、小さな器に付いた札には、なんと「D.Donald」の名前が。ドナルドはこの器を質に入れてお金を借りているのかも。
毛皮店と剥製屋と野生動物保護団体
「マクダックス・デパートメントストア」の左側の通り、ブロードウェイに面した建物。1階は「COUTURE FURRIER(高級毛皮店)」、2階は「TAXIDERMIST(剥製ショップ)」、3階は「TOUPPERS」「WIGS」の文字が(ともに「かつら」の意味)。さらに、その隣には「PRESERVING WILDLIFE」(野生動物保護団体)が入居。双方の事務所の人間が、このビルの入口で会ったらにらみ合ったりしそう。
出版社の隣に古紙買い取り業者
「ニューヨーク・デリ」のダイニングエリアにあたる場所。上にある3つ並んだウインドウの一番左は「ROBIN BLIND LITERARY AGENT(ロビン・ブリンドの著作権代理人)」。著作権代理人とは、著者や作家の様々な交渉等を行う代理人。すぐ右隣には「Dignified Representation(威厳ある代表者)」、左の会社の一部であると思われる。さらに右隣のウインドウには「SCRAP PAPER BY THE POUND(再生紙買います)」の文字が。「お隣の出版エージェントが書く本や作品は古紙くらいの価値しかない」というジョークにもとらえられる。
頼りにならなさそうな「信号弾」の広告
ショップ「スチームボート・ミッキーズ」がある建物の裏側にある「THE NORTH STAR PHOSPHORUS CO.」(ノース・スター・ホスホラス株式会社)の広告。船舶の緊急時に発する信号弾等を扱う会社とわかる。会社名の意味は「北極星・リン」。北極星はさほど明るい星ではなく、「リン」は青白い光を発する元素。明るいイメージには程遠い「弱々しい光」を会社名にしてしまっている。
売上上々だけど……複雑な夫の気持ち
「リバティー・ランディング・ダイナー」は、元々は夫婦経営の「船の修理小屋」。料理上手な奥さんが作る軽食のほうが人気になってしまったという物語がある。小さな看板には「THE WIFE SERVES CHOW IN FRONT OF THE SHACK. BUT I STILL FIX ENGINES ROUND THE BACK!(妻は小屋の前で食事を売っています。しかし、私はまだ後ろでエンジンを修理しています!)」の文字が。職人気質の旦那さんの意地っ張りな様子が伝わる場所。
「かなり危険」な水飲み場
「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」にて、ファストパス回収前の水飲み場は樽の側面に「WATER」、上部に「WHISKEY」とも書かれ、さらに「×印」がつけられた「PETROLEO」(スペイン語で石油)の文字が。石油が入っていた樽に入っている水を飲むのは勇気がいるかも。
女性用トイレに 「カモメ」と書かれている
パークにある様々な造形物に隠された、言葉遊びや数字の意味。なんとトイレにまで隠れています。
ディズニーランドでは、例えばアドベンチャーランドのトイレ。男性用が「BOYS」ではなく「BUOYS」、女性用が「GIRLS」ではなく、「GULLS」となっています。
「BUOYS」は海上のブイ、「GULLS」はカモメ。似たつづりの言葉にかけたのでしょう。
またディズニーシーは注意深く男女表記を見てみると、各テーマエリアによってまったく異なっています。
注目はアラビアンコーストの「PRINCE」と「PRINCESS」。なんともディズニーらしい表記ですよね。
「扉」に隠れたさりげないこだわり
ディズニーリゾートのアトラクションの扉は、緊急避難時等の対策のため、必ず「建物の内側から外側」に開くようになっています。じっくり見る機会は少ないと思いますが、ここにも小さなこだわりが。
たいていのアトラクション、例えばディズニーランドの「カントリーベア・シアター」や「ミッキーのフィルハーマジック」ではシアター出口の外側には「CAUTION! DOORS OPEN AUTOMATICALLY(注意! 扉が自動で開きます)」と表示されています。
ところが、ちょっと変わっているのがディズニーシーの「マジックランプシアター」。終了後、出口の扉を外側から見てみてください。「BEWARE! Doors Open Auto-Magically(注意! 魔法で扉が開きます)」と注意表記が。
ランプの魔人・ジーニーが魔法で作り出したアラビアンコーストならではのこだわりですね。
ハート型の風見鶏がある
アトラクションやショーだけでなく、散策も楽しいディズニーリゾート。美しい風景の一部である、様々な建物を見るだけで楽しいですよね。建物には、時代背景から物語まで、こだわりが緻密に表現されています。
建物に興味がある方にぜひ見ていただきたいのが「風見鶏」。風の向きや強さを知るための装置です。
「それがどうした」とお思いの方もいるでしょうが、ディズニーリゾートの「風見鶏」はテーマエリアやアトラクションの雰囲気がよく表されており、意外に面白いのです。 中には「鶏」ではないものもありますが(便宜上ここでは「風見鶏」と呼びます)、代表的な両パークの風見鶏をご紹介します。 ディズニーランドのトゥーンタウンにある「ミニーの家」には、ハートを矢が射抜いている、かわいらしい風見鶏があります。 面白いのは、ディズニーランドのトゥーンタウン、ダウンタウンにある「ひよこ」の風見鶏。
一番見やすいのは、カメラショップの前からでしょうか、目立たないかなり高い場所にあります。 煙突等で周りが囲まれて風がまったく当たらない場所にあり、風見鶏の意味がありません。
通常風見鶏といえば「ニワトリ」が多いので、「まだ役割を果たすにいたっていない」という意味で「ひよこ」なのかもしれませんね。
ちょっとした空き時間の散策にもおすすめです。
あらゆる「数字」に意味がある
パークで見かける一見不規則な文字や数字の中に、ちょっとしたメッセージが隠れている事も……。
車のナンバープレート「D409」
ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにあるレストラン「ニューヨーク・デリ」の入口近くに停まっている自動車。この自動車は、運転席に座って写真撮影もできます。
この車のナンバープレートは「D409」。一見何の意味もなさそうですが、「D4」で「ディズニー・シー」、「09」はシーがグランドオープンした2001年9月4日の「9月」を指していると思われます。
キャストの衣装についた「1313」
ドナルドたちに会えるディズニーランドの「ウッドチャック・グリーティングトレイル」。個性的なキャストの衣装にも注目です。そしてその腕に書かれた「1313」の数字にも秘密が。
アルファベットの13番目は「M」。つまり「1313」で「MM(ミッキーマウス)」。隠れミッキーなのですね。
ちなみにこの「1313」という数字、関係があるのは日本のディズニーランドだけではありません。実は、アメリカ・カリフォルニアのディズニーランド・リゾートの住所が「1313 Disneyland Dr, Anaheim」となっています。
なかなか気が付きませんが、数字ひとつにもこだわりがあるのがディズニーらしいですよね。
トゥーンタウンの暗号を 解読してみた
アトラクション「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」は、ディズニー映画『ロジャー・ラビット』の世界をモチーフにしたもの。日本で上映されたのは1988年なので、実はもう30年も前の映画です。アトラクションに乗った事はあるけれど、映画は知らないという方も多いかもしれませんね。
映画に登場した「DIP」という薬品が、アトラクション中もあちこちに出てきますので、映画を見てから行くとより楽しめると思います。
また、建物に入ってすぐ右側の壁に、数字とローマ字を組み合わせた「ナンバープレート」が飾られており、実はここにたくさんのディズニーキャラクターが隠れています。
そのままでは読みにくいですが、「英語の発音」や「音感」がディズニーに関係のある様々なキャラクターや言葉になります。
ちなみに、この建物の外から内部の様子は見えにくいので、空いているように見えても、並んでみると混んでいる事も多いです。
【ナンバープレートに隠れたキャラクターたち】
プレートの表記/キャラクター等
2N TOWN/トゥーンタウン
BB WOLF/ビッグ・バッド・ウルフ(三匹の子ぶたの狼)
MR TOAD/ミスター・トード(亀のディズニーキャラクター)
1DRLND/ワンダーランド
1D N PTR/ウェンディ&ピーターパン
CAP 10 HK/キャプテン・フック
L MERM8/リトル・マーメイド
101 DLMN/101匹わんちゃん(DLMN=ダルメシアン)
FAN TC/ファンタジー
RS2CAT/アリストキャット(おしゃれキャット=マリー)
ZPD2DA/ジッパ・ディー・ドゥー・ダー (スプラッシュ・マウンテンの音楽)
3 LIL PGS/三匹の子ぶた
IM L8 /I’M Late(アリスの白うさぎの口癖)