逢うべき人に逢うために。マッチング相手とのアポについて【3年間で83人に会った婚活体験記】 第7回
婚活は異性と会わないことには何もはじまりません。
でも、実際は会うまでにもいくつもハードルが待ち構えてますし、そもそも全員に会うことは困難です。そこで、今回は「逢うべき人に出逢う」ための方法について、考えていきたいと思います。
あなたの婚活が実りと気付きに溢れたものになりますように。
【著者プロフィール】
■三森ゆか(みもりゆか)
30歳を過ぎてから勢いで婚活を始め、7つのアプリを駆使して男性に会いまくったアラサー末期の漂流系会社員。
◆会える確率は10%くらい
婚活アプリを使って初アポに到達するまでの基本的な流れは【気になった人にアプローチする(される)→ マッチする→ メッセージでやり取りをする→ 会う】です。
私の経験だと、女性の場合は10人マッチングしてアポまで繋がるのは1~3人程度でしょうか。1週間ほどやり取りが続くのが3~5人、その中でアポまで行くのは半分ぐらい、という計算です。
もちろん、マッチングしたからといって全員からメッセージが来るわけではありません。
「有料会員ではないからメッセージできない」
「ダメ元でいいねした」
などと理由は様々ですが、相手からアプローチしてきたのにそれっきり、ということは多々あるのです。
また、マッチング当日のやり取りだけで終わることも多いものです。
直後は調子よくやり取りしたのに、数往復してパッタリ…というのは頻繁に起こります。
他にも相手がいる中で、次に繋げる決定打がない。だから相手からの連絡待ちになり、お見合い状態でフェードアウト…ということなのでしょう。
そのため、マッチングするかどうかや、メッセージを細かく評価するのはあまり効率的ではありません。
◆会う価値のある相手を選ぶ方法
さて。無事にマッチングしました。
その後「なんとなくメッセージを続けてしまう」状況に陥ってしまう方はいませんか?
メッセージは暇つぶしではありません。相手に会うかどうかを判断する手段です。
そして、その判断の精度を高めるには3つのポイントがあります。
1つ目は相手のプロフィール。
まずは、絶対に譲れない条件を基準にマッチングするか判断します。
以前書いた通り、私の場合は婚活を続けながら基準となる3つの条件(お酒が飲める・海外で暮らした経験がある・身長165cm以上)を決めました。
ただ、女性の場合はアプローチされることが多いので、もう少し条件を増やしてもいいと思います。
あるいは条件を徐々に緩和していき、対応できる人数までやりとりを増やすのもアリです。
プロフィールチェックの際に気をつけたいポイントを紹介します。
(1)妥協すべき項目・重視すべき項目の選別
相手への条件は絞りすぎないこと、でも絶対に譲れないポイントを明確にすべきです。
たとえば、喫煙者の有無・飲酒頻度などは一緒に過ごす時間への影響が大きいため、自分の価値観に合った人を選んだほうがよいと思います。
(2)無回答がどれだけあるか
プロフィールの作成には細かいものも入れて20程度の回答項目があります。ここがスカスカの場合、本気度が低いか、やましいことがある可能性が高い傾向があります。
結婚歴、子供の有無、同居人(一人暮らしや実家暮らし)の空欄は特に注意が必要です。
婚活アプリは知り合いに発見される場合もあるからでしょうか。嘘の回答をするよりも、後ろめたさがある人は空欄にしているケースが多いのです。
(3)記述式の自己紹介欄も要チェック
チェックするのは言葉遣いや文章のノリ、内容に気になる点がないかどうか。(2)の無回答と同じく適当過ぎる内容の人は避けて、俗にいう「フィーリング」を大切にして良いと思います。
◆あらゆる確率を上げるメッセージ
2つ目はやりとりするメッセージの内容です。
私の場合、やりとりを終了する基準を決めていました。
言葉遣いが不適切。自己紹介しない。適当すぎるコピペ文。
それに、いきなり会おうとしてきたり、性的なメッセージが来た時点でも終了していました。
効率やスピードは大切だけど、流れ作業になってはいけない。
というのが、私の婚活での学びの一つです。
私が受け取って好印象だったメッセージの特徴は「私の自己紹介に触れている」ことでした。単純なようで、これができている人は10人に1人ぐらいしかいなかったように思います。
というわけで。
実例を元に、テンプレートを作ってみました。これを見ながら、返信したくなるメッセージのコツをお伝えできればと思います。
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【テンプレ1:最初のメッセージ】
△△さん
はじめまして、まどか(①)です。
いいね返していただきありがとうございました。
私は都内で〇〇の仕事をしています(②)。
△△さんの✕✕に興味をもって、お話してみたいなと思いました(③)。
お返事いただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
ファーストコンタクトは丁寧かつシンプルな内容がおすすめです。
詳細を見ていきましょう。
① 自分の名前を書きます。
ここで「まーちゃん」「ふくくん」のようなあだ名は男女ともに絶対避けましょう。
② 簡単な自己紹介を加えましょう。
ここでアピールする方法もありますが、いきなり長文が届くと引いてしまう人もいます。仕事、趣味くらいがちょうどよい塩梅です。
③ これはぜひ実践してもらいたいポイントです。
相手は大勢の中の1人として、あなたを見ています。
また、男性も女性も、期待と不安を抱えています。
それが、ちょっとでも相手のプロフィールに触れるだけで「この人はきちんとした(プロフを読んだ)人だ」と好感度を上げることができるのです。
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【テンプレ2:話をふくらませる】
■男:週末何するんですかー?
▲女:天気が悪いらしいので家にいます
■男:そうなんですねー。家で何してるんですか?
▲女:テレビ観たりとかですね
■男:なるほどー
…これはまったく発展の予感がしないやり取りです。
メッセージはどちらかが頑張るものではなく、お互いに歩み寄って話を進めるのが理想。
●質問する場合は、自分の回答も入れる。
質問が来たら回答とともに感想や相手への質問を加えて返す。
●自分の情報を伝え、相手へ関心があることを伝える。
この2つを組み合わせることで、建設的なメッセージになりやすいのです。
逆に、良くない例としては以下が挙げられます。
・すでにプロフィールに記載されている内容
・「何しているんですかー?」などの一言文
・「へえ〜」など、どう返していいかわからない相槌
では、さきほどのメッセージを少し改善してみましょう。
■男:今週末は天気が悪いみたいですね。
休みの日は、僕は友達と飲みに行ったりジムに行くことが多いのですが、〇〇さんはどんな休日を過ごしていますか?
▲女:雨、残念です…。
ジムって、具体的にはどんなことをされるんですか?
私はインドア派なので家でドラマを見たりすることが多いんですけど、たまに友達と買い物に行きます。今週末は天気が悪いので引きこもりですね。
■男:走ったりバイクがメインですね。
あ、最近は暑くなってきたのでプールも始めました。インドア派なら運動はあまりしないのですか?
そういえば、海外ドラマ鑑賞が趣味って書いてありましたね。僕もNetflixは入ってるんですけど、まだ開拓できてないです。何かおすすめのドラマがあったら教えてください。
どちらが良いやり取りかは一目瞭然だと思います。
親しくなればチャットのようにカジュアルなラリーになっていきますが、最初は丁寧なコミュニケーションから始めるのがベター。
質問は具体的に、相手に関連がある内容にしましょう。
「休日の過ごし方」は無難で鉄板ですし、他にも季節に関係するネタは答えやすいです。
・夏休みはあるんですか? あったらどこかに行きますか?
・お花見/ビアガーデン/紅葉を見に行きましたか?
とはいえ、いきなり具体的な仕事や住んでいる場所が特定される質問は嫌悪感を持つ人もいるため避けましょう。
プロフィールから共通点を見つけて、そこを掘り下げつつ、好感度、信頼度を積み上げていくのがメッセージのポイントです。
もし、自分が丁寧なメッセージを送っているのに相手が適当な返事をしてきたら…?
その場合はどんなに惜しくても、そこでやり取りは終わりにしたほうがよいでしょう。
婚活の場なのに既婚者や、独身で遊び相手を探している人が紛れ込んでいるのは事実です。ですが、結婚を目的とした婚活でそんな人たちに使う時間や感情は、私たちにはないのです。
◆「会いたい」と思ったら自分から誘おう
ここまで『会う価値のある相手を選ぶ方法』として2つのポイントについてお話してきました。
1つ目は「相手のプロフィールをしっかり確認する」こと、2つ目は「メッセージの内容を精査、ブラッシュアップする」ことでしたね。
そして、今からお話する3つ目のポイントは「会うかどうかを判断する」こと。だいたいマッチングから1週間程度のタイミングが一つの基準になると思います。
もし、1週間以上やり取りをしているのに「会いたい」とならない場合は、どうしてすぐに会いたいと思わないかを考えてみましょう。
メッセージの内容や、やりとりから感じる人柄に気になる点があるのかもしれません。そうであれば、それは解消されない可能性が高いです。
そうではなく、もし「会いたい」と思いながら、誘われるのを待っている状態ならば、ぜひ貴女から誘ってみてください。
「でも、断られたら…」と思うかもしれませんが、きっと大丈夫。
1週間以上やり取りを継続しているなら、文字から伝わる印象は合格ということです。断られる確率は低いと自信を持って欲しいです。
もし「会いたい」と打診したのに濁されたら?
これは、もう一度チャレンジしてみましょう。
だけど、2回目でも反応が鈍かったらサヨナラした方がいいです。
では、ちょっと勇気のいるアポの打診メッセージについて、具体例を紹介していきます。
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【テンプレ3:アポの打診例】
「〇〇さんとメッセージを始めてもう1週間経つんですね。楽しくやり取りできて、お人柄もわかってきました。そろそろ一度会ってお話してみたいなと思うのですが、どうでしょうか?」
ストレートでサッパリした誘い方です。
ワンクッション置きたいなら、会話の流れで口実を見つけましょう。
たとえば、メッセージで気になるお店やスポットの話題を出してから、
「1人では行きづらいので一緒に行きませんか?」
と誘ってみる方法です。
それでもやっぱり誘いずらいという人もいるでしょう。
実は男性側も誘うキッカケを探している可能性があるので、
「〇〇、気になってるんです」
と水を向けてみるのも一つです。
相手も会う気があるならポジティブな反応があるはずです。
「急に予定が変わって暇になったんですが…」
「気軽に誘える友達がいなくて…」
などと、断られたときの予防線という言い訳を付ける人がいますが、これらは「ついで感」が出てしまい、印象はあまり良くありません。
相手も会うことを前提にやり取りをしています。
「自分から誘ったら負け」などと思わず「会ってもいいな」と思ったら率直に伝えてみてください。
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婚活と恋愛は違います。
好意があることをキチンと伝えないと一歩を踏み出せない男性もいます。
一般的な理想の男性像に縛られて、自分にとって理想のパートナーを逃さないようにしてください。
私は婚活をする前は自分がどうやったら結婚に至るのか、まったく想像が付きませんでした。
そこで、みんなはどうやって結婚していったのか、既婚の知り合いに結婚までのプロセスを聞くようにしていました。
そして「婚活」をしなくても、女性が積極的に引っ張って交際や結婚に至るケースが想像以上に多いことに気づいたのです。
「同棲も親への挨拶も彼女がお膳立てした」
「彼女から『お互いアラサーだし、結婚前提で付き合って』と言われた」
「『この人しかいない』と思って私からプロポーズした」
など、結婚相談所や婚活アプリを使っていなくても、最初から結婚を意識して結婚に向け最短距離でゴールインしたカップルの方が多いくらいでした。
自分が欲しいと思ったものを探し、掴む。
そのためには自分が求めるものを自覚することと、手に入れるために努力をする。
その両方が必要なのだと気づきました。
◆当日までのやり取りや距離感について
真剣に婚活をしているなら、男性も女性も常に複数の人とやり取りをしているのが普通です。また、仕事やプライベートの用事もあるので、実際に会うのは数週間先という場合もあります。
その間にどうするか。ここも次のステップに大きく影響します。
私の経験では「会うことが決まった」後、9割の男性から連絡がなくなりました。
「釣った魚に餌をあげないってこと?」
と私も最初は不快に思いました。
「アポが決まってから連絡が激減するのは寂しい」と話す女性は多いのですが「もう話すことないし、事務連絡以外はやり取り必要ない」と言う人もいました。
これは両方とも、婚活女子から聞いた発言です。
アポが決まって連絡頻度が減ったという現象に対して、真逆の反応があるのです。
これですれ違ったなら相性の違いだなと納得するのもありでしょう。
でも、せっかくなのでアポ消滅のリスクは避けたいですよね。
だとすれば、2~3日に一度は理由をつけて連絡するのが良いでしょう。
「日程が近くなったら連絡しますね」と断りを入れてから、お店の確認や待ち合わせ場所の調整などで数日に1回ぐらい連絡を取れば悪い印象は持たれにくいです。
◆やせ我慢はやめて要求をしよう
最後にもう1点だけ、女性へのアドバイスをさせてください。
受け身で流されるのはやめましょう。
例えば指定された場所が遠かったり、時間帯が遅かったり、お店やエリアが気に入らないなら、その旨をしっかり伝えましょう。
相手に悪意がなく、単純に気が利かなかったり、不器用なだけというケースも多くあるからです。
「察してほしい」という受け身のマインドは婚活をする上でマイナスにしかなりません。
気持ちを伝えずにイライラしたり、不愉快になって一緒にいる時間を楽しめないことは最悪です。こういう経験を重ねると婚活自体が嫌になることにも繋がってしまうのです。
それに、アプリ利用者による事件がニュースになる時代。知らない男性と会うことに不安を感じるのも当然です。素直に不安を伝えて、不快な態度を示す相手なら、むしろ会わない方が良いのです。
婚活はお互いを尊重しあって、協力した上で進めるものです。
関係の第一歩になる初アポ成功に向けて、主体的に動いてチャンスを掴んでいきましょう!
長文にも関わらずお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
次回は、マッチングの成功率とメッセージの盛り上がりを左右する「好ましいプロフィール作成法」などについて考えてみたいと思います。